2019年02月18日
  • 第67代理事長 岩木 勇人

素直な心

私がまだ小さい頃から父親にいつも言われていました。「素直な心」を持ちなさいと。高校生の頃も大学生の頃も、親に心配かけるようなことをしては繰り返し言われたことを覚えています。その時は何を言っているのかよく分かりませんでした。そして社会人となり9年、父親の営む会社に戻ることになった時、会社に「素直」という言葉が額に飾られているのを見て、ふと少年時代を思い出しその意味を考えさせられました。

父親は松下幸之助氏を尊敬しています。多分、学歴もなく裸一貫で商売をはじめた氏の姿を自分と重ね合わせたのかもしれません。創業当時から取引先としてパナソニックさんともお付き合いさせていただいているのはそのためかもしれません。そんな私も父親に影響されてか、小さなころから尊敬する人はと聞かれた時には松下幸之助氏の名前を良く出していました。長男の名前を「こうのすけ」としたほどです(笑)

氏の著書や言葉には「素直」という言葉がことあるごとに出てきます。そこに「素直な心」はこのように定義されています。「素直な心とは、寛容にして私心なき心、広く人の教えを受ける心、分を楽しむ心であります。また、静にして動、動にして静の働きのある心、真理に通ずる心であります。」

なんだか哲学的ですね。私は素直さとはフラットな気持ちだと理解しています。これまで知らず知らずに形成された固定観念など、何にもとらわれていない状態です。やはり色眼鏡をかけて物事にふれると、ついついその本質を見誤ります。また人間関係においても先入観は相手との距離を遠ざけるだけです。

これまでの先入観にとらわれることなく、その価値を素直に認識する。それが受け入れがたいものであったとしても、一度寛容に受け止めてみる。そうすることで自分の考え方や価値観の幅が広がっていくのだと思います。

「素直な心」をこれからも大切にしたいものです。

 

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