- 第67代理事長 岩木 勇人
時間の使い方
よくJCでは「時間の使い方」を学べるといわれます。これまで仕事やプライベートに充てていた時間にJCでの活動が入る。仕事はもちろん頑張らなきゃいけないし、プライベートの時間も充実させたい。はじめのうちは寝る時間を削ったり、隙間の時間を有効活用したりと試行錯誤が生まれ、次には無駄な業務に充てている時間を大胆に削ったり、他の効率的な手法をみつけたりと、それぞれの時間あたりの生産性があがり、短い時間の中でも高いパフォーマンスを発揮できるようになるというわけです。
今月の『PRESIDENT』の表紙にも「2019年時間革命」というコピーが。世の中でも約2年ほどまえから「働き方改革・一億総活躍社会」ということをよく耳にしますね。よく一人当たりの労働時間を減らす、休みを増やすみたいな断片的な捉えられ方をしていますが、ひとことでいうと「多様な働き方を推進し、労働生産性を向上する」ということでしょうか。その背景にあるのが、生産年齢人口の急激な減少にあることはいうまでもありません。
ここで間違えてはいけないことが、労働生産性が向上したのはいいけれど、働ける人が働かなくなっては本末転倒です。生産性を高めフルタイムで働ける人はこれまで以上にどんどん働く、子育て中の女性、高齢者、障がい者などフルタイムで働けない、これまでのスタイルではなかなか能力を十分発揮できない人にも働ける環境を設けて活躍してもらう。この総活躍社会実現にこそ働き方改革の本来の目的があるのだと思います。
今年度福岡JCでも取り組む「議案のクラウド化」「上程期間の短縮」「会議の質の向上」などは、まさにこうした生産性向上に向けたチャレンジに他なりません。また「出向の奨励」「外部との連携強化」「JCネットワークの活用」なども、多様性を受け入れることで、これまでにはない活躍の機会を新たに模索する取り組みでもあります。
時間は平等です。泣いても笑っても2019年度は1日24時間365日しかありません。生産性の向上は目的ではなく手段です。そのことをしっかりと認識しながらもそれぞれの「JCの在り方改革」を実現してほしいと思います。